Horror好きが行く!

怖いもの好きが書く映画・本・もろもろの記録

オフィス 檻の中の群狼(2015年 韓国)

ブラック企業で追いつめられた課長が家族を殺し行方不明に。捜査のため、社員たちに聞き込みをする刑事は皆が何かを隠しているのを感じるが――う~ん、察しのいい人でなくても途中で気づいてしまうかもしれませぬ(笑)。 

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日本でもブラック企業に働く方々が疲弊しているのを聞きますが、韓国はさらに上を行く学歴社会。ソウルで正社員で働くというのは大変なことのようです

キム課長、元気の無い様子で家に帰ってきますが、和やかな団欒の後、いきなり家族を金鎚でメッタ打ち。逃亡したのか行方知れず。

動揺する社員の元へ警察が聞き込みにやってきます。社員は皆キム課長を悪く言う人はいません。他の社員と比べて昇進は遅れていたけれど、真面目でいい人だと。

一方、インターン契約社員みたいなものかな?)ミレ刑事に呼ばれる前に同僚に釘を刺される。「あのことは黙っておけ。会社にいたければ」という感じ。

ミレは大人しく、仕事で成果も出せないのか、なかなか正社員になれない。そんな彼女に唯一優しくしてくれたのはキム課長だった。いなくなる直前のキム課長の不安定な様子を思い出すミレ。キム課長は取引先の自殺した社長からなぜか送られてきたという包丁をミレに見せる。「これに触れてると安心するんだ」と……

ネタバレってほどでもないけど以下ラストまで) 

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恐怖(1961年 イギリス)

父親と10年ぶりに会うためフランスへ来た少女。ところが父親は出張で不在。継母は優しいが、その晩、少女は屋敷の離れで父親の遺体を見てしまう……ニューロティック・スリラーと見せかけて? モノクロですが、今見てもかなり面白いです。 

  ※日本版はなさそう(またか)

ペネロピ(ペニーは父親と暮らすためニースへやってきた。空港に迎えに来たのは運転手(雑用係?)のボブペニーは幼い頃の落馬事故で脚が動かず車椅子が欠かせない。父の屋敷に着いてみれば、彼は出張で数日不在。一度も会ったことの無い継母ジェーンがいます。彼女はペニーを気遣うが、ボブは彼女と父の主治医ジェラードとの不審な仲を匂わすことを言う。

その晩、ペニーは屋敷の離れに明かりがついているのを見かけ、そこへ入っていく。すると椅子に腰掛けた物言わぬ父の姿が! 思わずプールに落ちてしまったペニーはボブに助けられるが、意識を取り戻すとジェラード医師をはじめ、皆ペニーの話を信じない。

その後も父親しか弾けないはずのピアノの音色を耳にしたり自分の部屋でまたも父の遺体を見てしまうペニーが見ているのは幻覚なのか? 唯一の味方、ボブとともに父を探すが……

(以下ネタバレ

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バニー・レークは行方不明(1965年 イギリス)

行方不明になった娘は実在するのか? このテのオチ映画の大元となった作品。しかし前評判通り、よく出来ている。特にラストの数十分は手に汗握ります

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 ※現在amazonでは欠品のようです。残念。YouTubeで¥300で見られますね。

ビリビリ破った紙の下から現れるクレジット。さすがソウル・バスの仕事。センスあるオープニングです。

アン・レークはアメリカからイギリスへ越してきたばかり。引越し作業で忙しい中、預けていたはずの4歳の娘バニーが保育園からいなくなってしまう。園中を探したが見つからず、アンは思わず兄のスティーブンを呼ぶ。

最初に子供のことをお願いしていた給食のオバちゃんがいなくなってしまったことや、責任者が歯医者に行っていていないとかゴタゴタあるんで、誘拐かな?とも思える。しかし警察が家を捜索したところ、バニーの物がなにひとつ見つからない。ここから……もしやアンって???とも思えてくる。そもそも最初からバニーが登場していないからです。

担当のニューハウス警部もアンの精神を怪しみはじめるが……

(以下ネタバレ

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テナント/恐怖を借りた男(1976年 フランス)

前住人だった女性が謎の投身自殺を遂げた部屋へ入居した男。女性の荷物が残されたままの部屋、近隣住人の騒音への異常なほどの干渉……次第に精神的に追いつめられていく。 もやもやした恐怖なので、はっきりしないのが苦手な人には向かない作品かも。

テナント/恐怖を借りた男 [DVD]

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言語は英語ですが、舞台はパリだし、主人公トレルコフスキーポーランド系の名前だしで、常にヨーロッパの香り(笑)がするのはさすがポランスキー監督(名前も似てる)。しかも監督本人が主人公を熱演しています。

古いアパートの一室を借りようとしたトレルコフスキーだが、神経質な家主から投身自殺したシモーヌがまだ入院しているから何とも言えないと渋られ、その病院に見舞いに行きます。全身包帯だらけのシモーヌ、たまたま見舞いに訪れた友人ステラとトレルコフスキーを見ると、異様な悲鳴を上げる。これがまた「キャー」とかじゃなくて、唸るような感じで怖い。結局まともに話せない状態で、気落ちするステラを慰めがてら映画館など行くうちに親しくなります(なぜか『燃えよドラゴン』を見ながらイチャついている)。ステラもシモーヌの自殺には全く思い当たる節がないという。

シモーヌはその日の夕刻に死亡。そのまま越してきたトレルコフスキー。シモーヌの私物、めっちゃある状態なんですけど! 葬儀にも出ているんだから親族に引き取ってもらえばいいのに。

でもって、引越し祝いのパーティで友人たちを呼んで騒いでいたら、さっそく家主の爺さんから苦情が。静かにしていると言うけど、たしかに夜中の1時に男女数人で来ていたら普通に話しててもうるさいよ(笑)。

その後もいろいろ騒音苦情などで、彼を訪ねてくる近隣住民たち。そしてシモーヌの友人も。視線を感じ、窓の外を見ると向かいの棟のトイレの窓から誰かがじっと見つめている。いつも同じじゃなくて、いろんな人。アパート近くのカフェでは、なぜかいつもシモーヌが注文していたものを出そうとする店主たち。

シモーヌはもういないのにシモーヌの影に悩まされていくトレルコフスキーだった……

(以下ネタバレ

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うわ~、まいった&近況

久々に開いたら、コメント20件近く入ってて「ナンじゃこりゃ?!」と思ったら……スパムっぽい英語の記事。読んでみても何か怪しいので削除させていただきました。放ったらかしているとこういうことがあるんだな。反省。

もしかしたら4月に入ってしまうかもしれませんが(笑)、見たいと思っていた『バニー・レークは行方不明』や『テナント/恐怖を借りた男』等を見る予定なので、その時は久々に更新します。