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Horror好きが行く!

怖いもの好きが書く映画・本・もろもろの記録

サイコ2(1983年 アメリカ)

 

サイコ2 [DVD]

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 ”サイコ(精神異常)”という言葉を一般的にした「サイコ」(1960年作 ヒッチコック監督)の続編。前にどこかで「原作者ロバート・ブロックが書いた続編も面白い」と読んだので、期待して見ました。しかし、さっき調べてわかったのですが、当作品はブロックの原作が元ではなく、オリジナルの続編だったようです(ノーマン役のアンソニー・パーキンスが深く関わっているそうですが)。

 

まず、前作「サイコ」を見てから、本作を見ることを強くオススメします。

冒頭、モノクロ画面からはじまります。「サイコ」を見たならばすぐにピンとくる、シャワールームの惨殺シーン。60年の映画なので、生々しい傷口が映るわけでもなく、老婆が何度も切りつけてくるナイフに女性は手で必死に抵抗するだけ。しかしこの場面、前作では本当に唐突にやってくるので度肝を抜かれます。抵抗もむなしく、女性が力尽き、倒れたところからオープニングクレジット。そして、カラー画面に

この恐ろしい連続殺人の犯人ノーマン・ベイツは逮捕後22年間精神病院で治療を受けていたが、このたび正常に戻ったと裁判所が判断し、釈放されます。それに異議を申し立てるおばさん…冒頭のシーンで殺されていたマリオンの妹、ライラである。そう、前作「サイコ」のラストで九死に一生をえた、あの女性だ。彼女からしてみれば、こんな異常者を野放しにするなんて、ありえない話なのです。

が、ほえてるのはライラだけで、周りの判事や精神科医などは「あれは病気だったからだ、もう治ったからだいじょうぶ」とか「がんばって社会復帰しようね」という感じ…。

ノーマンは主治医レイモンドの紹介で町のレストランで働きはじめる。同僚のメアリーが同棲していた男から家を追い出され困っていたので「うちに来るといい」と誘うのですが…そこは前作で惨劇の舞台となった家!なぜ、この家にまた住み続けるのだ?(レイモンドも言っていた)

メアリーは若いので事件のことを知らないのか…と思えばどうやら多少は警戒している様子。部屋で寝るときもドアノブに椅子を押し付けて、開かないようにしているし。ノーマンの方も、はじめは母の書いたメモを見たりする程度だったんですが、いつのまにか母の部屋が以前のように戻っていたり、外から母の部屋を見上げると、母らしき女の影が見えたり……自分は病気がぶりかえしたのでは…と怯えはじめる

そんな中、モーテルの雇われ支配人、家に忍び込んだ少年とつぎつぎ謎の老婆に殺されていく…老婆の正体は…?やはりノーマンの病が再発したのか?

 

しかし、メアリーがじつはライラの娘で共謀して彼を病へ追いやりまた病院へ戻そうとしていることがわかってきます。が、メアリーはライラが思うほどノーマンを憎んではなく、むしろ同情(愛情?)を抱くように

ライラたちが母親の扮装をして、ノーマンの精神をじわじわと追いつめていたわけですが、途中メアリーが抜けるわけです。しかし、支配人の死体が沼から発見され、このままではノーマンは逮捕されてしまう…恐れたメアリーはノーマンに一緒に逃げようと言うが……

 

ここからどんどん事態が二転三転し、あっという間に驚きのラストに

以下完全なネタバレなので反転してご覧下さい

ライラは老婆の姿をした何者かに殺されてしまいます。それを知らず、一緒に逃げようとしたメアリー。しかしノーマンは「本当の母」と電話をしている。メアリーは母親になりすまし、その電話を切らせようとするが、「本当の母」はメアリーを殺してしまえと命令している。おびえたメアリーは誤って、レイモンド医師を刺し殺してしまう。ノーマンは母親が医師を殺したと思い、「母さん怖がらないで」とメアリーに近づいてくる。次第に地下室へ追い詰められるメアリー。地下室の石炭の山からライラの遺体を発見。怒りと恐怖でナイフを振りあげるメアリー、そこへ警察が踏みこみ、彼女を撃ち殺した

すべてはライラ母娘の犯行となり、ノーマンは家に戻る。一人の夕食。そこへ訪ねてきたのはスプール夫人。釈放されたノーマンをレストランで働けるようオーナーに強く働きかけてくれた、冒頭出てきた女性です。「あなたが本当の母親ですね」 おもむろにノーマンは女性にたずねる。だがスプールもそれを認めた! ベイツ夫人(ノーマンの母親)は彼女の姉で、自分が精神異常で入院したため、姉に彼を預けたのだと。自分が退院するのと入れ違いで、ノーマンが入院したのだ。支配人らの一連の殺人はライラではなく、スプールがやっていたことだった!

ノーマンはベイツ夫人と同様に毒入りのお茶をスプールに飲ませスコップで殴り殺す。その遺体を母の部屋へ運び……

ちょっとやりすぎの感がなくもないですが、見事に騙されて気持ちがよかったです。前作「サイコ」の名演技で、他の役のオファーがこなくなってしまったという悲劇の俳優アンソニー・パーキンスが、22年後の中年ノーマンを怪演してました。

今度ブロックの小説も読んでみようと思います。