La notte che Evelyn uscì dalla tomba(1971年 イタリア)
面白いのになぜか日本でDVD化されていないようです。
こんな場面は全くないんだけど…面白かったので載せちゃいます
題名の意味は『エブリンが墓から出てきた夜』。冒頭から異様な場面で引き込まれます。男が精神病院から脱走…しかけたけど、連れ戻されてしまう(この病院の名前が後から出てくるので覚えておくとよい)。
この男は、主人公のアラン・カニンガム。代々伝わる貴族の末裔。もちろん大金持ちで、お城に暮らしているんですが…ちょっと変な趣味がある。
赤毛の女性を城へ連れ込んでは、拷問部屋へ。売春婦も彼が鞭を本気で叩きつけてくる段になり、恐怖の悲鳴をあげる…ただ、この辺りは殺されたのかなどはぼやかして描かれているので、見ている方は彼が殺人鬼かどうかはわかりません。
殺しの場面は少ないがエロは多め…
主治医で親友のティンバーレーンは、彼が死んだ妻を忘れられず、精神的に不安定なことを心配しています。妻エブリンは赤毛だったので、赤毛の女性を見ると、歪んだ欲望が出てきてしまうのをアランも自覚しています。
そのほかにアランの周辺には伯母アガサ、いとこのジョージ、エブリンの弟アルバート、弁護士(?)ファーレー…といった登場人物がいますが、それぞれ怪しく見えるのはお約束。
伯母アガサ…若く見えるけど伯母さんらしいです
ある日、ジョージが主催したパーティで、アランはグラディスという女性に一目ぼれをし、急遽、結婚を決意します。二人は城で暮らしはじめますが、グラディスは前妻エブリンの肖像画が気になります。キッチンで赤毛の女性を見かけたグラディス。そんなはずはないとアラン。
左がグラディス…金髪ですね
アランが赤毛の女性を嫌っているのを知っているアガサが、使用人は全て金髪の女性で揃えているから(みんな同じ髪型なので余計異様な感じです)。結局、赤毛の女性の存在は判明せず、銀器がなくなっていたことから、泥棒ではないかということで落ち着きます。ところが、アランは外へ彼を誘うエブリンの幽霊を見てしまい…
その後、アルバート、アガサと続いて何者かに殺されてしまいます。アガサの場面が唯一のグロ場面かな(内臓がニセモノってありありとわかる…血ぐらいつければ?)。グラディスがエブリンの墓を開け、遺体がなかったという話を聞くと、アランは半狂乱で妻の棺を開く。ミイラ化した遺体が横たわっていた。安心して墓の蓋を閉めようとする彼の目に信じられない光景が。遺体が起き上がり、彼に近づいてくる。恐ろしさのあまり、卒倒するアラン。すると…
この後も話が二転三転します。オカルトじみた感じが一転して、何者かの策略だったことがわかり、裏切りに次ぐ裏切り…ラスト15分ほど急に展開がめまぐるしくなります。逆に言えば、2時間ドラマみたいにそこだけ見てもわかるかもしれない(笑。エブリンの死の真相やアランが赤毛の女性たちを本当は殺していたのか…の部分がきちんと描かれていないのがダメなところかな。でも最後まで面白く見られました。ジャーロというより、普通のスリラーって感じです。
ひどい顔ですがグラディスさんです…