Solamente nero (1978年 イタリア)
英題”The bloodstained shadow”
またも日本版未発売ですみません(自分が見たかったんで)。
アルジェント愛あふれるアントニオ・ビド監督。たしかに随所にアルジェント作品を彷彿とさせる場面あり(音楽もゴブリンそっくり…)。しかもヒロインは『サスペリア』のステファニア・カッシーニだし。
じつはネタバレ部分で書いてますが、犯人がわかるにはわかるんだけど、英語力がないため、細かい真相がよくわからないんです。だから正確なネタバレではない(?)んですよ~。あしからず。
とても印象的なオープニング…
数学教授のステファノは、神父の兄パオロが住んでいるヴェネツィアに里帰りする。途中の列車でサンドラと出会う。
街には女霊媒師をはじめ、怪しい人物が多数住んでいる(笑。職業柄、彼らの悩み(秘密)を聞いているパオロ。
そして、怪しい彼らは霊媒師のところに集まって交霊会をしてたりする(笑。
さっそく嵐の晩、女霊媒師が何者かに襲われ、パオロは2階の窓からそれを目撃。だが、ステファノらと下へ降りてみると、何もなかった。翌朝、パオロの部屋に封筒が差し入れられていた。「ある殺人事件について話がしたい」という謎のメッセージとともに若かりし頃のパオロと父親、幼い弟ステファノの写真が。
やはり女霊媒師は殺されており、遺体が発見される。その遺体を見て、幼い頃の記憶がフラッシュバックするステファノ。幼い自分は何か恐ろしいものを見ていて、悲鳴をあげているが、何かを思い出すことができない。
街でサンドラと再会し、親しくなるステファノ。家を訪ね、サンドラの養母が描いたある絵を見て、気になるが、理由はわからない。その絵は、未解決の女子高生殺人事件を元に描かれたらしい。
やがて、交霊会に出席していた富豪、医師…次々と何者かに殺される。サンドラの養母も殺され、気になっていた絵が奪われる。
並行して、パオロにも何度も脅迫めいたメッセージが送られてくる。メッセージに使われたタイプの”T”の文字が微妙に歪んでいるのに気づくステファノ。そして同じタイプ字の手紙をサンドラの養母の遺品から発見。手紙の差出人を訪ねてみると……
(以下ネタバレ)
室内は荒れていたが、”T”の文字が歪んだタイプライターがあった。テープ(?)と本のようなものが一緒にまとめられているのも見つける。女霊媒師の部屋から、犯人が盗み出したものだった。部屋の主は交霊会の最後のメンバー、ナルディだったが、遺体で発見される。
一方、教会で物思いに沈んでいたパオロにナルディの息子が襲いかかる。警察がやってきて、息子は逮捕(?)される。一連の犯行はナルディの仕業として解決。
サンドラの家で、すっきりしない気分のステファノ。他のメンバーが殺されたのはわかるが、サンドラの養母だけが殺された理由がわからない。しかも、写真として残しておいた例の絵をも持って行かれてしまった。突然、ステファノは気づく。そう、その絵に理由があったのだ。ナルディが女霊媒師から盗み出したものを見てみると、未解決の女子高生殺人事件の新聞記事。それから聖書。中の3ページが破けている……
一人、街を駆けてゆくステファノ。よみがえる記憶。草原で、女子高生が何者かに首を絞められている。苦しむ被害者が、加害者の手からもぎとった本が草むらへ飛んでいく…彼女の手には破れたページが握られていた。
幼い自分は目撃していた。兄パオロの犯行を。
教会へ辿りつき、パオロをなじるステファノ。被害者たちの幻影を見て、狂乱したパオロは鐘つき塔の上へ駆け上ると、身を投げた。
……すいません、真相はステファノが説明していたかもしれないんですが、いかんせん、英語力がなくてわかりません! 誰か説明してくれると嬉しいです。
ナルディは女子高生の母親…なんですかね? そうしないと一連の犯行の理由が。というか、最初の女霊媒師だけがナルディの仕業で、あとはパオロ? それともパオロは女子高生とサンドラの義母を殺しただけ? そんなわけで面白かったけど、すっきりしない視聴でした。