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殺しを呼ぶ卵(1968年 イタリア)

カルト映画らしいけど、思ったよりわかりやすい話。エヴァ・オーリンのキュートな60年代ファッションがいいなぁ…と思ってみていたら、ラストにウゲッな展開が。

殺しを呼ぶ卵 [DVD]

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まずオープニングが気持ち悪い。題名通り、卵の中身みたいな…しかも有精卵っぽいものがうごめいている映像です。そして舞台はいきなりホテルの一室男が妙な格好をしたのち、女性を殺している! しかも隣でなぜかそれに聞き耳を立て、わざわざ窓へ出て、現場を目撃する別の男が… 

f:id:yukiyamama:20160424130145p:plain f:id:yukiyamama:20160424130210j:plain 変態!

が、これは主人公マルコの変態プレイなのであった。娼婦相手に殺すフリをすることで、快楽を得ているようです。隣から覗き見ている男の目的もよくわからない。

すっきりしたマルコは帰宅。そこは近代的な養鶏場。妻アンナとともに経営している…というか、気の強い、やる気満々な奥さんが実質的経営権を握っているようだ。この養鶏場がモダンな感じ。大きな機械で作る配合飼料が流され、キレイなケージに入った鶏さんたちがそれをついばむ。ときどき、放し飼いもされ、自由に動き回っている。ここの卵はおそらく美味いのだろう

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が、そんな気の強い奥さんよりも、一緒に住んでいる妻の従姉妹ガブリエル(オーリン)に惹かれているマルコ(わからんでもない)。妻の目を盗んでは、彼女にちょっかいを出す。対するガブリエルも悪気なく小悪魔な感じ。どっちつかずな態度です。二人でこの家を出ようというマルコに対し、お金がないと…と言うガブリエル。 

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とにかく…エヴァ・オーリンの童顔&キュートなファッションをご堪能ください

ここで第三の男マークが現れる。若くてイケメンの宣伝マン。マルコの会社に仕事としてやってきますが、どうやらガブリエルと知り合いのよう。マークが気になって仕様がないマルコであります。…マークってば、最初にマルコを隣で見張ってたやつじゃん! そう、ガブリエルと結託して、この養鶏場を乗っ取ろうとしているのでした

アンナのもとにマルコの浮気をほのめかす差出人不明の手紙が届く。ガブリエルもアンナを心配するふりをしながら、マルコをホテルで見かけたなどというので…アンナも夫の動向が急に気になってきます

ある日、アンナが興奮した様子でマルコを呼び出す。養鶏場へ行ってみると、頭も羽も骨もない雛(不気味!)が数羽生まれていた。食肉用と考えれば画期的な発明と喜ぶアンナと研究員を怒って追い出すマルコ。と言うのも、じつは先日餌を作る巨大な機械にマルコの犬が誤って落ちて巻き込まれていたのです。とてもアンナに本当のことが言えず、不気味な雛たちを全て叩き殺してしまうマルコ(←ウゲッ場面その1)。

が、皮肉なことにそれがヒントとなり、機械の周囲の柵を止めてるネジをゆるめるマルコだった。そう、アンナをここに落として殺してしまおうとしてるんですね。

一方、アンナも夫がホテルの一室で娼婦といたしていることに気づくと、自分が娼婦になりすまして呼び出しに応じようと画策。そこへ電話がかかってきて…

(とりあえずオチがあるので、以下ネタバレ

 

 

 

すみません、ようつべで英語で見たのみなので、完全に話が理解できてないんですよね~。しかも海外でもあまり言及されてない作品で…まぁ、雰囲気を楽しむといえば、そうなのでしょう。カルト映画だし。

とりあえず、わかる範囲で説明。

「5時にいつもの部屋で待ってるわ」的な(おそらく娼婦からの)電話を受け、その前にマルコは養鶏場へ。マルコはアンナがいると思い機械のスイッチを押した…のですが、それはどうやらガブリエルの足だったみたい(それがわかるまで見直してしまった…)。しかも悲鳴をあげるガブリエルの態度もややこしい。マルコがホテルの部屋へ行ってみるとそこには無残な姿で殺されているアンナが!

マークとガブリエル。どうやらマークがアンナを殺しマルコの仕業と見せかけ逮捕させる計画のよう。これで屋敷も養鶏場も私(たち)のものね! と抱き合う二人。

なんだかわけがわからないが、このままではマズイと遺体を毛布で包み後始末をするマルコ。もう一度、機械に入れようと、養鶏場へ戻ります。間一髪、警察がホテルに乗り込んできます。「ここで殺人が行われていると通報が」「あら? 私なんて先月2回も殺されたわ」「私もナイフでグサリと…」と笑いながら話す娼婦の一団。とりあえず、いつも呼び出される部屋へ向かう警察と娼婦たち。もちろん誰もいないんですが、そこからマルコを辿ることは難無いわけです。

マルコは機械にアンナの遺体を落とそうとして、アンナが握っていたブレスレットに気づきます。マークがアンナを殺したことに気づくマルコ。が、次の瞬間、緩めてた柵が壊れマルコは機械の中へ落ちてしまう(オイオイ)。

直後、マークとガブリエルが様子を身に養鶏場へ。アンナの遺体があるが、マルコの姿が見えない。そこへ乗り込んできた警察。マークとガブリエルはマルコが殺したと主張。警察は周囲を捜すが…一人のオッサン刑事が、卵を拝借。ずず~っと生卵をすするところでエンド(←ウゲッ場面その2)。

 

殺人と言ってもアンナ一人だけだったりするんだけど、思わぬところでグロくて、ウゲッときました。なんか妙に高音の不安感をあおるサントラ非現実感をかもしだす近代的でモダンなホテルや社屋養鶏場。まあ、万人にオススメできない作品ではありますが…個人的には面白かったです。 

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ガブリエルが両親の自動車事故を回想している場面も妙にリアルなのです…