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Horror好きが行く!

怖いもの好きが書く映画・本・もろもろの記録

一人称が怖い短編Best5

個人的ランキング企画

変な縛りをつけちゃったんで、5つ選ぶのに苦慮(笑。そのため、”I(わたし)”で書かれてないのも入ってます。でも一人の人物の視点なのは同じ。今まで見ていたもの信じていたものがふと揺らぐ瞬間の恐怖がそこにある…と思います。

第5位「戸口に立つ少女」(2004) リチャード・マシスン 

運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)

運命のボタン (ハヤカワ文庫NV)

 

作家デビュー前後に書かれたが「暗い内容なのであまり表に出したくなかった」作品の一つだそうです。娘アリスを訪ねてきた白いドレスの少女。母親の”わたし”は近所の子だと思い、一緒に遊ぶのを許可してしまうが…女の子を追い返したいと思った時には遅すぎた!

第4位「バルコニーからの眺め」(1983) クリスチアナ・ブランド  

招かれざる客たちのビュッフェ (創元推理文庫)

招かれざる客たちのビュッフェ (創元推理文庫)

 

正確には一人称ではなく、主婦ミセス・ジェニングスの視点で描かれている向かいの一家がバルコニーから太った彼女をのぞき見て嘲笑っている。夫はあきらかに彼女に愛想を尽かし、浮気しているようだ…よくあるオチかもしれないけど、彼女がどんどん追いつめられていく様子がゾッとします

この短編集は他の作品も面白い(怖い)のばかりでオススメ。

第3位「ルーシーがいるから」(1952) ロバート・ブロック 

幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる (ハヤカワ文庫 NV)

幻想と怪奇 宇宙怪獣現わる (ハヤカワ文庫 NV)

 

これも主人公ヴィーの視点で、一人称ではありません。ヴィーが病気なのをいいことに、夫のジョージは看護婦と関係を持ちヴィーが回復しないようにしているそれを教えてくれたのは唯一の味方で親友のルーシーだった…これもよくあるオチなのですが、元祖が書いてるからということで…

第2位「黄色い壁紙」(1892) シャーロット・パーキンズ・ギルマン 

もっと厭な物語 (文春文庫)

もっと厭な物語 (文春文庫)

 

わたし”は夫が借りてくれた別荘で療養することに。寝室にしている、かつては子供部屋だった部屋の黄色い壁紙がどうにも不快で作者がノイローゼになった体験をもとにしているだけあって、妄想なのか現実なのかわからない筆致がひたすら怖い。彼女が見る「這う女」…これってJホラーのsadakoやkayakoの元祖?

第1位「ゴースト・ハント」(1928) H・R・ウェイクフィールド 

ゴースト・ハント (創元推理文庫)

ゴースト・ハント (創元推理文庫)

 

著者の代表作『赤い館』のさらに数十年後かのような、30人以上が亡くなっている幽霊屋敷。暗闇の中、実況するラジオパーソナリティの一人称で書かれています。ラストで彼が半ば笑いながら実況する場面を想像してみてとにかく怖い!

 

今回は海外小説に限りました。 本当に怖い作品って10読む中で1あればいい方なんですけど、見つけた時の悦びには換えがたいものがあるので、これからも読み続けると思います。