Horror好きが行く!

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恐怖ノ白魔人(2014年 フランス)

シッチェス映画祭で上映されたというただ一点のみの共通項により、勝手に日本で『恐怖ノ…』と邦題がつけられてますが、製作年も国ももちろん監督も何も共通してませぬ。して、最初に見た『恐怖ノ黒電話』が意外な佳作だったためこのシリーズ(?)にはなぜか期待してしまうのですが……(この沈黙から察してくれ)。 

恐怖ノ白魔人 [DVD]

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冒頭、ハラボテ奥さんがいきなり具合悪そうな旦那をバットで殴打、からの~、2階にいる自分の息子に包丁を振り上げ~の……とあまりの残酷描写にウゲ~となりますが、どうやらこの旦那イサック民兵で、自国軍の作った毒ガス兵器の哀れな犠牲者らしい。そして自分の身体の異常だけでなく胚異常も認められるとの報告が…つま~り、奥さんが殺そうとした息子クラランスに生まれた時から異常があったようで(はっきり姿は映らない)、奥さんはお腹の子共々将来を憂い、お腹をぶっ刺した後自らも首を切って自殺

車で「遠くへ行こう」と走り出すイサック。後部座席には…やはりよく映らない息子クラランスがいるようだ。二人で「また新しい家族を作るんだ」とイサック。

まあ、こういうホラーの冒頭はあります、あります。

 

何年後かわかりませんが、少年3人の登場ヴィクトールトマダニエルは悪ガキですが…どうやら家庭で問題を抱えているようで、授業さぼって、くだらない悪戯しつつも、無邪気に遊ぶ姿はまだまだ少年(13歳)。みんな意外と美少年です(笑。

3人は気まぐれに元撮影所だった廃墟ブラックウッズを訪れます。牽引された赤い車から物音が聞こえ、トランクを開けてみると……いかにも拉致られた女性が助けを求めている! が、直後誰かが戻ってくる気配があったので、3人は近くに隠れ、様子を見守っていると、コート姿の男に哀れ拉致られた女性は連れて行かれてしまいます

いったん、女性を助けなきゃという正義感(好奇心?)に地下へ入っていくヴィクトールたちですが、そこで異様な飾りつけの部屋に座る妙な男(イサック)を目撃する。さらにコート姿の男に追われ、思わず逃げ出す。彼らを探しに来た警官たちに拾われ事情を話すも、そもそも悪ガキのせいか、信じてもらえない(ありがち)。

3人はいったん、それぞれの家へ送り届けられ……その晩、悲劇が起こりますね、こういう展開、あります、あります

(以下ネタバレ

 

 

 

 

どうしたらいいんでしょう??? あえて感想を言わせてもらえば、全編が中途半端、という感じでしょうか。スタンド・バイ・ミー的甘さみたいなのを感じさせてくれるかと思えば白魔人(=クラランス)は普通に家に侵入してきて(真っ裸!)トマダニエルは哀れにも殺られ(←その場面はさすがになく、ラストにお墓が出てきたことで…ああ、死んじゃったのねとわかるのみ)、後はヴィクトール一家VS白魔人のラストファイト。義父ナタンはヴィクトールの悪戯にも理解を示し、義子たちを好きなんだとわかる家族での夜の(?)ピクニック場面でほんわかしたかと思ったのにナタン奮闘むなしく白魔人にやられちまいます。お母さんルイーズは生まれたばっかの赤ん坊を含む自分の子供たち3人を守るため、白魔人と何度も対立。かなりやられまくっているはずなのに……強い(笑。

ラスト、ブラックウッズの地下でイサックが催涙弾を蒔いたため、真っ白&ゲホゲホな中、警官たちはやられてしまうのに、ルイーズとヴィクトールはナイスファイティング(笑。白魔人クラランスはヴィクトールに撃ち殺され、思いのほか、あっさり逃げるイサックお~い息子溺愛してなかったっけ???

もう色々ツッコミたい要素満載ですが、ヴィクトール親子たちはナタンの墓の前で涙。一応、終わったということなのでしょう。そしてイサックは次の家族を物色。ベビーカーを押している赤いワンピの女性の後をつけていき……エンド。

 

白魔人……なぜ全裸? 途中、コートとか着てるのに。なぜ襲う時は全裸? 変態?