Horror好きが行く!

怖いもの好きが書く映画・本・もろもろの記録

八つ墓村(1977年 日本)

 誰しもトラウマ映画というものがあるかと思いますが…(え?ない?)、私にとってはこの作品。父親が宇宙戦艦ヤマトを見に映画館に一緒に連れて行ってくれたんですけど…映画が始まる前にこの作品の予告を見てしまい…「たたりじゃ~」の声が耳に焼きつき工藤校長が白い泡吹いて苦しみもだえて倒れる姿が目に焼きつき…もうその後は両目をふさいで下を向いたまま、『宇宙戦艦ヤマト』は一切見ることなく…(笑。思えば小学校1年生の女子にヤマトが面白いはずもなく父が見たかっただけに過ぎないんですが、あれから40年近く(なんとなく歳がわかります?)経っても覚えている出来事です(笑。 

八つ墓村 [DVD]

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 で、もちろん今では何度も見ており、豊川悦司版(1996年)も見たのですが…思いっきりホラーテイストなこの作品がやはり好きです。トラウマ…ではありますが、今回あらためて見ても面白いと思いました。

実は横溝正史の原作は読んでいませんが、いろいろ聞いたところによると、原作では金田一耕助が理詰めで推理をしているそうです。この作品では…まず金田一=渥美清ですからね。どうしても…寅さんですよね寅さんにしか見えない(原作者の横溝先生は一番金田一のイメージに近いとおっしゃってたらしいけど)。もちろん犯人の動機は金銭目的ではあるんですけど、それよりも400年前の落ち武者の「たたり」があって、その後の多治見要蔵の凶行も含め、全ては本人も意識しない目に見えぬ力(たたり)に動かされていたというオチ。寅さん…じゃなくて金田一も主人公の青年辰弥や多治見家の家系を遡っていっただけ?(←ですよね?)もちろんそれが悪いわけじゃないんです。

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ラスト、多治見の血が途絶え屋敷が炎に包まれていくのを満足気に山の上から見つめる八人の落ち武者の亡霊たち…の場面もぞ~っとしますが、好きです。あらためて見て思ったけど、ショーケン(辰弥)も精悍でかっこいいし小川真由美(美也子)も山本陽子(春代)もきれいですね。小竹ばあさんが市原悦子だったのに今回はじめて気づきました(笑。あんなに特徴的なしゃべりしてるのに。…でもやっぱり山崎努(要蔵/久弥)ですね。32人殺しの場面は…桜をバックにしているせいか人間離れした…鬼のようにも見えとにかくホラー映画としては一級品だと思います

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