恐怖ノ黒洋館(2012年 カナダ)
面白かった『恐怖ノ黒電話』。同じ映画祭で公開されたつながりで、この題名をつけた配給会社の人はあざとい(とあえて言おう)。だって、期待しちゃうじゃないですか、黒電話と同クオリティを。が、全く何の関係もないオカルトホラー。というか、雰囲気映画でした。
えっと、他所のページでも賛否両論で、ネタバレしてもしなくても意味なしというか…う~ん、説明が難しい(笑。なんかある人は「自分の母を思い出してジンときた」って書いてましたな。監督の実体験に基づく(?)、話らしい。
主人公レオンは母親の死を受けて、実家(大きな洋館)へ帰ってくる。
両親は妙な宗教にかぶれていた(父親は集団自殺か何かで子供の頃死亡?)。
家の中にある様々な彫像や絵などから両親のメッセージを感じるレオン。
秘密の礼拝堂を発見し、そこで大きな獣のようなものに追いかけられる。
外からも何かが進入しようとしたり(ドアスコープの場面は少しビビる)。
恋人(カウンセラー?)に相談するも「気持ちの問題」的な慰めの言葉を受けるのみ(助けに来てくれない)。
何かの存在をはっきり意識した(?)レオンは、家を売り払うことを決意。
終わり……
え? 終わり? う~ん、ラストの母親のナレーションで「結局(自分の)葬儀は孤独なものだった」と言ってるし、警察が来て遺体が運ばれている場面も入るし、レオンは死んだってこと?
なんとか解釈するなら…レオンはずっと母親の呪縛に囚われていたんだろう。信仰を否定したことと両親を否定したことを一緒にしてしまって、自分を無意識に責めてしまったのだろうね。「獣みたいなもの」も本当に存在したのか微妙だけど、彼の罪悪感が実体化したものとして考えれば…納得いくか(いや…)。
同タイトルシリーズは続き(笑、『恐怖ノ黒鉄扉』という作品もあるらしい。