女優霊(1996年 日本)
以前に関連記事を書いたんですけど、今回あらためて見てみれば…勘違いしてた所いっぱいだった(笑。まさに主人公のように「過去に見たような覚えがある映像」を勝手に作ってしまっていた私でした…
あらためてストーリー。新人映画監督村井が主人公。撮ったフィルムの途中から不気味な映像が紛れ込んできます。映画の一場面のようなんですが、悲鳴をあげる女優の背後で笑う白い服の女が気持ち悪い(無音なのもかえって怖い)。間違えて未処分のフィルムを使ってしまったんだろう…って周囲は片づけるが、村井だけは子供が何者かに追われ、屋根裏をさまよう場面にどうにも見覚えがあり、このフィルムをベテラン映写技師の六さんに見てもらうことに……
(ホラー好きな人は大体見ていると思いますが、以下ネタバレです)
撮影が進むにつれ、白い服の女がぼんやりと見えたりしますが、登場人物たちはほとんど気づきません。主演女優と移籍問題でもめていた事務所の社長が、突然怯えて逃げるように去ってしまう場面など、あからさまな怪異はないんですけど、だんだん怖くなっていくのはさすが。
村井が例のフィルムのことをたずねると、「フィルムはなんだかわからなかったから燃やしちまった」と六さん。この人の奥歯に物がはさまったような言い方も怖くていい。
撮影も終わりに近づいたとき、突然、新人女優沙織が謎の転落死を遂げる。しかし上層部の決断で撮影は続行され、ついにラストシーンを迎え……
この作品、怖い人と怖くない人と極端に分かれるようですが、私はあらためて見直しても怖かったです。結局、昔のフィルムはオクラ入りしたもので、この第8スタジオで女優が転落死したこともわかる。でも、あの女、白い服の女の正体は不明のままです。
が、しかし、ラスト、天井裏ではっきりくっきりした姿(笑)で村井を追いかけてくる女の霊は、ほとんどコント。あの場面はいる? 六さんのようにどうなったかわからない、描かない終わりにすればよかったのに。
ちなみに今回はじめて知ったんですが、ハリウッドリメイク版があるようです…が、評判を見ると、あまり期待しない方がいいみたい…。
それから脚本を書いた高橋洋氏が監督したこちらも怖そうなので見てみたいです。