ヘルレイザー ゲート・オブ・インフェルノ(2000年 アメリカ)
ヘルレイザーシリーズの5作目…だそうですが、なんか個人的には違うんじゃないかと(ピンヘッドは出てくるけど)。でも「嫌な感じ」に面白かったです。おそらくゲーム『サイレントヒル』シリーズが好きな人はハマる内容だと思う。
主人公ジョセフ・ソーンは刑事。が、コイツ、のっけから嫌なヤツです(以下⑦つはサイテーなことしてます)。①相棒トニーに対するかなりバカにした態度②「家庭を大切にする」とのたまいながら、奥さんには仕事と偽り娼婦を買う。
で、まずヘルレイザーと言えば「ルマルシャンの箱」と呼ばれているパズルボックスですが、今回は第一被害者の現場で見つかります(かなりズタズタに引き裂かれ、原型を留めてない遺体…パズルを開けたんでしょうね~)。被害者チョウはジョセフの高校時代の同級生だった。③ジョセフはチョウについて「やつは変人だったので、バスケ部に入ってたけど、みんなで追い出した(←ぜったいオメ~も加担してるだろ)」と語る。
署に戻ったジョセフは④指紋の採取が終わったチョウの財布から金をチョロまかす。パズルボックスが気になり、それも懐へ。
その後、いったん家へ戻って眠る娘に顔をスリスリしますが…奥さんには「薬飲んでよく眠れ」って言い残し、また出て行く。そして娼婦ダフネと⑤クスリをキメながら一晩過ごす。トイレでパズルボックスをいじっていたら、動き出し…妙な世界に連れて行かれます。子供の頃過ごした子供部屋。遠くから「助けて」と子供の悲痛な悲鳴が。ジョセフが別の部屋へ出て行くと、口だけののっぺらぼうの怪物たちが襲い掛かってくる。が、目覚めるとトイレに横たわっていた。夢だったのか…と署に戻り、しばらくするとダフネから電話が。なにやら恐ろしい目に遭っている様子。モーテルへ戻ってみると、バスルームに無残なダフネの遺体が。そして、チョウの現場でも見つかった子供の指がここにも。で、⑥なんと、相棒トニーに証拠隠滅の片棒を担がせつつ、トニーの私物を現場に置いていく…サイテー野郎のジョセフ。
箱から採取された指紋を辿ると、ある刺青屋に。かなり暴力的にチョウのことを攻め立てるジョセフ。刺青屋は「箱はエンジニアが作ったものだが、チョウには買えなかったので、勝手に持ち去ってった」と。そこで怪物の幻影を見てしまうジョセフ。エンジニアとは何者だ?と問うと、「エンジニアを追うと…エンジニアは追いかけてくる」とビビリ気味に語り、逮捕するなら逮捕しろ、絶対エンジニアについてはしゃべらない…と刺青屋。別のルートに…といつもクスリを買っているアイスクリーム店(表向き)の店主かつ情報屋のバーニーからダフネのことを聞くと、元締めトニーから聞いたエンジニアの恐ろしい話を教えてくれた。エンジニアという男が鍵だと確信を深めるジョセフだったが、この際も⑦必要以上にバーニーに殴る蹴るの暴行を加えてたのを忘れてはいけません。
そのわりに子供の指が生きている状態で切られたもの(酷い!)と聞いて、子供を早く見つけ出して救出したいと思っているジョセフ。さて、かれはエンジニアに辿りつけるのか? そんな中、謎のビデオテープをおつかいの少年経由で渡され、見てみると、鈎針のついたムチで無残に叩かれるバーニーの姿が……
あのですね、ちゃんとした「オチ」を求める人には、この作品、オススメできませぬ。夢なのか現実なのか区別のつかない感じとか、追いつめられてくジョセフの姿とか…こいつがまた何度も書いてますが全く同情できないヤツなので、そういうのが見たい人のみ(?)どうぞ(笑。あと、ピンヘッド様もほっとんど出てこないの。それはちゃんと書いておかないと。