燃える昆虫軍団(1975年 アメリカ)
うん、題名がかもし出すB級感…いやZ級か。
お話ですが…田舎町(どこかはわかりませんが蒸し暑そうなので南部でしょう)でいきなり大地震が発生したところからはじまります。ところでこの作品、なんか意味ありげなシーンに見えて、じつはなんでもなかったパターンが多くてずっこけました。前半は大地震によって地割れができて、そこから出てきた昆虫(大きめのゴキブリのような…気持ち悪いですが南国にいそうな感じ)が発火し、ところどころで火災が起きますが、主人公の昆虫学者ジム以外、特に危機感は感じていない様子。
後半…奥さんが昆虫にやられたからかわかりませんが、ジム暴走。発生源の地割れがある農場に住みつき、昆虫の生態を研究しはじめます。
以下、私がずっこけた場面です…(ネタバレです)
1.ジムの妻キャリーと農場主が教会で会話するんですが、借りたハンカチでキャリーが汗を拭いたりとか…友人の気安さを越えてる気がする…
2.そう思ってしまうと、農場主(昆虫に燃やされて死ぬんです)の葬儀で、彼の長男をしみじみ眺めて「お父さんに似ているわ」と言うキャリーが意味ありげに見えてしまう…隣に娘ノーマもいたのに。
3.ノーマの恋人メトバウムが昆虫に気づいて、大学時代の恩師(?)ジムに持っていくんですが、箱に入ってるのが猫の死体(昆虫もくっついていたかもですが)…そしてそれを見せるのが昼食中って…
4.ジムは昆虫になんとゴキブリを交配させて、異種を作り出す←映画『ミミック』のように昆虫を退治するために異種を作り出したのでは…というのは私の考えすぎだった…
5.ジムは異種の研究を続け、生肉しか食べないことを発見←街で人が襲われてグログロの大パニックを期待したのに…
6.意思を持って集団で行動することがわかってきた異種。しかも卵は5時間で孵ってしまう←って、いよいよ街へ出て大パニックでしょう…と思ったら、なぜか彼らは卵を持って地割れの中へ
7.心配して様子を見に行ったジムの同僚マークの妻シルビアが昆虫軍団に襲われます…とばっちり以外の何者でもない←結局この映画で昆虫にやられて死んだのは農場主と息子、キャリー、シルビアだけです。グロは期待できません
8.地割れから異種の大発生。ジム襲われて火達磨。なぜかジムが地割れに飛び込むと昆虫軍団も飛び込み、なぜか(地震が起きたのか?)地割れが閉じる! そして唐突にエンドロールです…
結局のところ、マークの言う通り、ほっとけばよかったのです。ほっておけば繁殖能力はなかったので自滅する。それなのにジムは無理やり交配させて異種を作ったり…なんというか前半(昆虫パニック)と後半(マッドサイエンティストもの)で違う映画になっちゃってるのがB級なんでしょうね。