イレイザーヘッド(1977年 アメリカ)
デヴィッド・リンチ初監督作、かつカルト映画の代表的作品。あらためて見ても…やっぱヘンテコだった。まだ見たことがないなら、一度は見ておくことをオススメします。ただし、モノクロとはいえ、気持ち悪い場面多数。あと妊婦さんは見ない方がよいですね。
イレイザーヘッド 完全版<ニュープリント・スクイーズ> [DVD]
- 出版社/メーカー: コムストック・グループ
- 発売日: 2002/08/23
- メディア: DVD
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文字で書くと、そんなに変な話ではないんです。
主人公ヘンリーは印刷工。ある日恋人メアリーの家へ呼ばれると、自分の子を出産したことを知らされる。二人は結婚し、一緒に暮らしはじめるが、赤ん坊の泣き声で眠れないとメアリーは実家に帰ってしまう。
メアリーの辛気臭い感じが妙にヘンリーとお似合い…
一人孤独に赤ん坊の世話を続けるヘンリーだったが、奇怪な鳴き声と姿に耐えられず、次第に現実逃避するかのように夢想することが増えていく。赤ん坊は病気になったのか、さらに醜悪な姿に。一夜を過ごした隣家の娼婦にさげすむような目で見られた瞬間、何かが切れたヘンリーはハサミを手にすると、赤ん坊に近づいていく……。
以前見たときはVHSで、画質もあまり良くなく、かつ赤ん坊のインパクトがすごくて、細部まで覚えてなかったのが今回よくわかりました(笑。冒頭のヘンリーの悪夢より、メアリーの家族がすごかった!特にお母さん!…娘が妊娠させられて、ヘンリーに結婚しろと詰め寄るのはわかるのだけど…この場面、誰もがドン引きするはず(笑。夕餉の鶏肉(?)も気持ち悪い。お母さん、ひっくり返るかと思ったよ。
鶏肉…レアすぎるだろ?! カラーだったら吐きそうな場面
そしてすでに生まれていた赤ん坊。未熟児だったと言うけれど…そういう問題じゃないよね??? みゃーみゃーよく泣く。なんだか酷い病気になってボツボツが…。
というわけで、ヘンリーの夢も現実も悪夢みたい。突然妙な場面がはじまるので、もはや夢か現実か見分けがつかなくなってくる。というか、この映画全てが嫌な悪夢として見るものなのでしょう。夢想の中、コブつき少女に抱き寄せられ、闇は白んでいき…終わる。これはヘンリーが恐ろしい現実(赤ん坊を殺してしまったこと)から、狂気の世界へ逃げ込んだともいえるんですね。あらためて見て、ようやく理解しました。
撮影自体はカリフォルニアらしいけど、東欧の国っぽい感じに撮られている
首がもげた!
ヘンリーを癒すコブ少女