フェノミナ(1984年 イタリア)
ジェニファー・コネリーの可愛さよ(当時14歳)!昆虫と心を通わせる超能力を持っている…なんてファンタジーな設定も彼女の美しさの前に納得するしかない(笑。そして恒例の美少女イジメ。意外とチンパン大活躍。
フェノミナ インテグラルハード完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]
- 出版社/メーカー: IMAGICA
- 発売日: 2004/07/23
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いきなりですが、スイスの美しい風景。しかし、バスを逃してしまった。途方に暮れる美少女。近くのロッジ風のステキなお家を訪ねてみたらば…酷い目に!
なんてこったい!
ジェニファー(役名が一緒)は有名な俳優の一人娘。このたびチューリッヒ市内の寄宿制女子高に転校してきた。お嬢様学校っぽいですね。ここの女性教師ブルックナー(ダリア・二コロディ)の案内で車で向かう途中、蜂が入ってきて車内は大パニック。しかし蜂はジェニファーの手の上でおとなしくなるのだった。
近頃、チューリッヒ市内では少女連続殺人事件が起きており、ジェニファーのルームメイト、ソフィも怯えていた。ジェニファーは旅の疲れもあって早々に眠ってしまうが、しばらくすると起き上がってフラフラ歩きはじめる。彼女には夢遊病の持病があったのだ。立ち入り禁止の旧校舎に入ってしまい、少女が殺されるのを見てしまう。が、学校外へ出て、車にはねられそうになり、ようやく目を覚ます。そう、今までのことは夢だと思っているのです。不良たちに連れ出されそうになり、なんとか逃げたジェニファーを助けたのはチンパンジーだった。
チンパンが案内してくれたのは、高名な昆虫学者マクレガーの家。チンパンのインガは、車椅子のマクレガーの優秀な助手なのです。マクレガーは地元警察からの依頼で、今般の美少女連続殺人の遺体にたかる蛆の種類や生育具合から、死亡時期や殺害場所を特定しようとしていた。虫を怖がらないジェニファーとマクレガーはすぐに親しくなる。
学校では教師や生徒から異常扱いされ、 さらにはルームメイトのソフィーも殺され、ピンチのジェニファー。校庭で、蛍に導かれて見つけた犯人のものらしき手袋(蛆がたかってる!)を持って、マクレガーを訪ねる。マクレガーは蛆を見て、人間の肉にしかたからない種類の蝿だと言う。ジェニファーの能力を使い、蝿に犯人のもとへ案内させることに。
ジェニファーは蝿とともに最初の被害者が行方不明になった場所へバスで向かう。蝿が騒ぎ出し、導かれるように、冒頭出てきた山小屋にたどりつくが…中には誰も住んでいなかった。すっごく怪しげなオッサンが出てきますが、ただの不動産屋。追い出される彼女ですが、その家屋の床下には蛆のわきまくったオテテが……! だいぶ臭いそうだが、だれも気づかないんかい! 直後にルドルフ警部が訪ねてきますが、不動産屋によれば、ここはもう数ヶ月も空き家になっているという。
ジェニファーがマクレガーの家へ戻ってみると、マクレガーは無残にも何者かに殺された後だった。恐ろしくなり、父親の弁護士モリスと連絡を取るが、すぐに送金してほしいという要望になかなか応じてくれない。そんな彼女の肩を優しく叩いたのは、ブルックナーだった。モリスからの連絡で、明日の午後の飛行機の便が取れたので、それまで彼女の家にいるようにと言うのだ。ブルックナーの家に着き、鏡が全て布で覆われているのに驚くジェニファー。「息子が鏡を怖がるの」とブルックナーは言うのだった……
(以下ネタバレます)
さあ、始まりますよ、美少女イジメが! そう、ご想像の通り、ブルックナーが連続殺人の犯人なのであります。…というか、正確には息子の殺人の尻拭いをしていたというか…おそらく遺体の処理をしただけで、自ら殺したのはマクレガーだけだったのでは?と私は思うのですが。もちろん、モリスに頼まれた件は真っ赤なウソで、途中気づいたジェニファーは飲まされた薬(毒なのよ!)を慌てて吐きます。電話をかけようとして、殴られ、正体をあらわにしたブルックナー。そこへ救いの神ルドルフ警部がやってきますが、あっさりやられちまいます(笑。彼の悲鳴を聞いて、目を覚ましたジェニファーは電話をかけようと、ドアの向こうの電話に手を伸ばしますが、電話はポテチンと床に開いた穴の中に。ドアの上の小窓から、なんとか外へ出て、穴の中で電話しようとしますが、ちょうどモリスもブルックナーの家へ電話しようとしていたところ(笑。ありがちな、つながらない状態のうちに切れてしまう電話。直後、背後の穴からのびてきた血だらけの手に別の部屋へ引きずり出されるジェニファー。それは壁に鎖でつながれたルドルフ警部だったのですが、何も知らないジェニファーは大パニック。そのまま後ろの蛆虫遺体大プールへドボン(泣。
這い上がろうとするジェニファーの手を「ハハハ、死ねや~!」と踏みつけるブルックナー。『サスペリアPART2』の可愛さが微塵も無いダリアの狂気の演技であります。
するとルドルフ警部、急に奮闘し、指の骨を折ってまで手かせを外すと、ブルックナーを襲撃。その隙に蛆虫プールから必死で逃げ出したジェニファー。逃げている途中、どこからか子供の泣き声が。気になって部屋へ入ってみると、隅でこちらに背を向けて泣いている小さな男の子が。ブルックナーの子だと思い、「だいじょうぶよ」と優しく声をかけたジェニファー。しかし振り返ったその子の顔は!
驚いて外へ逃げると、湖が。モーターボートを急いで操作しようとするジェニファーだったが、すぐに息子が長い槍を持って追いかけてくる。ボートに乗られ、絶体絶命のジェニファーが悲鳴をあげると、なんと何処からともなく、ものすごい数の虫が集まってきたのです。虫は息子にたかると、その顔は喰いちぎられ、大変なことに…そのまま湖へ落ちてしまう。
まあ、その後もいろいろハラハラさせてくれるのですが、最後に意外な救いの神が!そう、インガです。教授の敵を見事に取ったのでした。
ところでブルックナーの息子ですが…背丈は幼児って感じなのです。しかし、途中ルドルフ警部が調べていた精神病院(刑務所?)での不幸な襲撃事件。15年前、凶悪な患者に襲われたときの話を…と問われ、ブルックナーは胸の傷を見せる場面があります。もしレイプされたのだとして、そのとき出来た子供があの息子だとしたら…年齢的には15歳位ってことになりますよね。そう考えると…ブルックナーがおかしくなっちゃったとしても無理はないのかな~~と。
そうそう、今回唯一気になったのが、ヘビメタなBGM。テーマソングはいいんです。あの美しいスイスの風景と合ってるんですけど、逃げるジェニファーにヘビメタは…。