バニー・レークは行方不明(1965年 イギリス)
行方不明になった娘は実在するのか? このテのオチ映画の大元となった作品。しかし前評判通り、よく出来ている。特にラストの数十分は手に汗握ります。
※現在amazonでは欠品のようです。残念。YouTubeで¥300で見られますね。
ビリビリ破った紙の下から現れるクレジット。さすがソウル・バスの仕事。センスあるオープニングです。
アン・レークはアメリカからイギリスへ越してきたばかり。引越し作業で忙しい中、預けていたはずの4歳の娘バニーが保育園からいなくなってしまう。園中を探したが見つからず、アンは思わず兄のスティーブンを呼ぶ。
最初に子供のことをお願いしていた給食のオバちゃんがいなくなってしまったことや、責任者が歯医者に行っていていないとかゴタゴタあるんで、誘拐かな?とも思える。しかし警察が家を捜索したところ、バニーの物がなにひとつ見つからない。ここから……もしやアンって???とも思えてくる。そもそも最初からバニーが登場していないからです。
担当のニューハウス警部もアンの精神を怪しみはじめるが……
(以下ネタバレ)
続きを読むテナント/恐怖を借りた男(1976年 フランス)
前住人だった女性が謎の投身自殺を遂げた部屋へ入居した男。女性の荷物が残されたままの部屋、近隣住人の騒音への異常なほどの干渉……次第に精神的に追いつめられていく。 もやもやした恐怖なので、はっきりしないのが苦手な人には向かない作品かも。
言語は英語ですが、舞台はパリだし、主人公トレルコフスキーもポーランド系の名前だしで、常にヨーロッパの香り(笑)がするのはさすがポランスキー監督(名前も似てる)。しかも監督本人が主人公を熱演しています。
古いアパートの一室を借りようとしたトレルコフスキーだが、神経質な家主から投身自殺したシモーヌがまだ入院しているから何とも言えないと渋られ、その病院に見舞いに行きます。全身包帯だらけのシモーヌは、たまたま見舞いに訪れた友人ステラとトレルコフスキーを見ると、異様な悲鳴を上げる。これがまた「キャー」とかじゃなくて、唸るような感じで怖い。結局まともに話せない状態で、気落ちするステラを慰めがてら映画館など行くうちに親しくなります(なぜか『燃えよドラゴン』を見ながらイチャついている)。ステラもシモーヌの自殺には全く思い当たる節がないという。
シモーヌはその日の夕刻に死亡。そのまま越してきたトレルコフスキー。シモーヌの私物、めっちゃある状態なんですけど! 葬儀にも出ているんだから親族に引き取ってもらえばいいのに。
でもって、引越し祝いのパーティで友人たちを呼んで騒いでいたら、さっそく家主の爺さんから苦情が。静かにしていると言うけど、たしかに夜中の1時に男女数人で来ていたら普通に話しててもうるさいよ(笑)。
その後もいろいろ騒音苦情などで、彼を訪ねてくる近隣住民たち。そしてシモーヌの友人も。視線を感じ、窓の外を見ると向かいの棟のトイレの窓から誰かがじっと見つめている。いつも同じじゃなくて、いろんな人。アパート近くのカフェでは、なぜかいつもシモーヌが注文していたものを出そうとする店主たち。
シモーヌはもういないのに、シモーヌの影に悩まされていくトレルコフスキーだった……
(以下ネタバレ)
続きを読むうわ~、まいった&近況
久々に開いたら、コメント20件近く入ってて「ナンじゃこりゃ?!」と思ったら……スパムっぽい英語の記事。読んでみても何か怪しいので削除させていただきました。放ったらかしているとこういうことがあるんだな。反省。
もしかしたら4月に入ってしまうかもしれませんが(笑)、見たいと思っていた『バニー・レークは行方不明』や『テナント/恐怖を借りた男』等を見る予定なので、その時は久々に更新します。
2017年見た映画BEST5
今年、個人的にある活動にはまってしまったこともあり、本当に見ていません。あまりの少なさに5本のランキング。なお個人的趣味であることはもちろん、公開年もまちまちであります。ご了承下さい。
第5位
シュールなんですけど、意外とグロ。サイコくんの視点がコミカルかつリアル。
第4位
なんだかんだ好きです。とにかくレオンがかっこよかった。惚れたよ。
第3位
思ったより衝撃の作品ではなかったけど、この独特の空気感が新鮮だった。
第2位
主人公ナンシーと人食いサメのほぼガチ二人(?)舞台。この単純さがよかった!
第1位
去年の『ゾンビーバー』に続き、これかい?! 中途半端にホラーより、こういう笑かしにくる作品の方が好きだ。それにメタフィクションとしてはよくできてるし。
来年は…見られるでしょうか? 自分に問うてる時点で怪しい(笑。ではよいお年を。
怖い絵展…激混みだった
評判いいのは聞いてましたが、上野駅の改札から激混みでビックリ。まさか…そんな平日だし…って思ったら、1時間近く並んだ。久々です、そんな並んだの(MOMA展ですら、そこまで並ばなかった気が…)。つ~か、普段美術館なんて来ないような若いカップルが多かった気がする。
そして中も激混み。ロクに絵が見れないよ~~~。しかし↑の絵の『レディ・ジェーン・グレイの処刑』の生絵(?)は迫力の美麗でした。このお姫様の指先とかネイル塗ったみたいに艶々してたよ。
個人的には『切り裂きジャックの寝室』が…小さい絵ながらゾッとしましたね。タッチとか、禍々しい。これを描いたシッカートって、ジャックじゃないかって噂があるらしいですね。面白い。というか、作家のP・コーンウェルがこれを証明すべくDNA鑑定依頼するとか…そっちの方が面白すぎるだろう。
ミュージアムグッズも面白いものばかりでしたが、いかんせん高かったので、解説本を買いました♪ 全部の絵は載ってなかったけど、宮部みゆきの対談とか美味しいですね。
東京ではもうすぐ終わってしまいますが(~12/17)、オススメっす。激混み覚悟で。