インシディアス 第2章(2013年 アメリカ)
えっと…1は見たはずなんだけど…赤鬼さん…じゃなくて赤い悪魔は一体? お、思い出せない!! 前作の記憶が(笑。今回は不気味な老婆の霊に襲われるランバート一家。
(*1のレビューはないです、メンゴ)
1の続きからです。息子ダルトンを救うため、父ジョシュが”あの世界”(あの世との境目?)へ行って帰ってきたらば…なぜかエリーズが壮絶な死を遂げていた。
えっと前作を知らない方のために簡単に申しますと、ダルトンは幽体離脱してしまう体質らしく、あの世界へ行っちゃったまま、戻れなくなってたんですわ。空の肉体(寝たきり状態です)を狙って、いろんな悪霊がランバート家を襲うんですわ。最初、そのことがわからなかったもんだから「家引っ越せば大丈夫だよね」と引越しするんですけど、引っ越した先でも怪異現象は続くんですわ。で、エリーズたち悪霊バスターズ(?)の助けとおばあちゃん(ロレイン)の記憶により、父ジョシュがそもそも幽体離脱体質で、少年時代、その肉体を狙われていたことがわかったんですわ。
2は、若かりしエリーズが少年ジョシュを巡る怪異を調べるために彼にインタビューする場面から幕を開けます。そのインタビュー中、ジョシュ(催眠状態みたいですね)が、見えない誰かに「こっちだよ」と話しかけて歩き出すんですね。この場面が後で効いてくるのがよかった(あ~、そういうことね!と)。
で、現在。ダルトンを取り戻したのは良かったんですけど、エリーズが不審な死を遂げていて、現場にいたのはジョシュだったもんだから、警察には疑われます。とりあえずエリーズの首の傷跡を調べるまではジョシュも逮捕されず、家に戻ってきます。が、妻ルネはなんだか前の夫とは違う…と漠然と感じています。ピアノの音やオモチャが動き出したり…怪異現象が続く。まだ終わっていない!
一方、エリーズの家を訪ねたスペックとタッカー(あんましお役に立たない名コンビ)は、エリーズの霊に導かれるかのごとく、地下室で少年ジョシュのインタビュー映像を発見。そこに映っているものに愕然とします。
ルネは末娘カリの様子が気になるわ、昔風のドレスを着た女性の霊を見るわ、落ち着いてられません。あいかわらずポルターガイスト現象あるし。
スペックとタッカーが呼んだのは、そもそも少年ジョシュの怪異の解明を依頼されていたカール。カールはエリーズにも見てもらいたいと思い、冒頭の場面となったわけですね。カールは亡きエリーズと話をし、ランバート家に一体何が起こっているのかを聞き出そうとします(文字の書いてあるサイコロを振って話をするんですね。ちょっとコックリさんみたい)。すると、ある病院の名前が出てきます。それはかつてロレインが勤めていた病院だった。ロレインは思い出します。息子を連れて病院に行ったとき、昏睡状態だったパーカーという老人が息子に突然襲い掛かったことを……
みゃ~、ここまででも全てのあらすじを紹介できてないような気がする(笑。わりとミッチミチに話が詰め込まれているんですわ(笑。でまた、よくできてるんですわ。このパーカーという男(故人)の家(廃屋)で、スペックらがとんでもないものを見つけるんですわ。そこら辺の場面とか、もうドキドキもんですわ。全部うまく説明する自信がないので(投げた)、今回はネタバレなしですわ。これは1・2と続けて見た方がいいですね。
そしてラストは怖いながらも、また親子の情が描かれ、じ~んと感動させてくれるんですわ。同じ幽体離脱体質のダルトンが父ジョシュたちを助けにいきます(なぜそうなるかは本編でご確認くださいませ)。
で、序章もありますが、こちらは1・2見てなくてもノー問題なので、どうぞ。
とりあえず、万人に安心してオススメできる心霊ホラーシリーズですね、これは。
ハッピーボイス・キラー(2014年 アメリカ)
一人暮らしって独り言が多くなりがちですよね…じゃね~、これは完全にサイコくんですがな! シリアルキラーなんですけど、ちょい物悲しいです(コメディらしいですが)。
ジェリーは郊外のバスタブ製造工場で働いている。この会社の趣味なんでしょうか、ショッキングピンクの包装やリフトカーが妙に画面から浮いて見えます。
上司からいきなり「精神科医と話はしているのかい?」と訊かれているところから、ジェリーはワケありなんだなとしょっぱなからわかりますが、工場での親睦会の準備係になってはりきったり、経理課の美女フィオナを「いいな~」と見つめる眼差しは普通の男に見えます。
ところが、精神科の先生ウォーレン女史からは「薬は飲んでるの?」と訊かれ、「じつは…飲んでないかも」「今も声が聞こえるの?」とか…話している内容はちょっとヤバめな感じ。で、家に帰ってきたらば、猫のMr.ウィスカーズと犬のボスコと会話中。…まぁ、ペットに話しかけるのは普通に誰もがありますが、返事が返ってくるのは普通じゃないよね。
フィオナはジェリーにデートに誘われたりするんですが、経理課女子友とのカラオケ(笑)を選び、ジェリーは哀れ、すっぽかされます。フィオナは帰りに雨に降られ、車に乗ったはいいが、故障。携帯も水没しちまって、ど~しましょ状態のところに通りかかったジェリーの車。雨に濡れたフィオナが天使のように輝いて見えるジェリー。このまま不器用なラブストーリーが進みそうかと思った矢先、ジェリーは鹿を跳ね飛ばしちまいます。フロントガラスを壊して突っ込んできた血だらけの鹿。ジェリーには鹿が「苦しいよ…早く楽にしてくれ…ジェリー」と哀願してくるように聞こえ、思わずナイフ(なぜ持ってんねん!)を取り出し、鹿の首をスッパリ裂きます。血しぶきを浴びた助手席のフィオナは当然大パニック。あんた、何考えとんねん? 近づかんで~と車から飛び出して走り出す。ジェリーはあわてて「そんなとこ行ったら迷っちゃうよ」とナイフを持ったまま、彼女を追いかける。「やめて~、助けて~」と倒れたフィオナに、わざとじゃないのでしょうが(?)ナイフを刺してしまったジェリー。が、今度は楽にしてあげようとナイフを何度もグサグサ…これは完全に殺意ありでやんす。Mr.ウィスカーズにも言われます「お前はこれをやりたいんじゃ~、認めろや~」。一方、善の声(?)ボスコは「君は賢い子だ、警察に訳を話しなさい」と。ジェリーは悩みまくって…ウィスカーズの言うことをきいてしまいます。雨ですっかり洗われ、妙に綺麗な遺体となったフィオナを家に持ち帰り…解体。美しい頭部は冷蔵庫にしまいます。
するとフィオナの首がしゃべりだす「一人じゃ寂しいわ…仲間を連れてきて」…かくしてジェリーの連続殺人のはじまりはじまり……
よくあるサイコくんジャンル映画ではあるんですが、なんか妙に物悲しいんですわ(監督はコメディーとして撮ったようですが)。そもそものジェリーの狂気の種であるお母さんとのやりとりとか…なんか切ないんですわ(私だけか?)。
ラストは犠牲者のみなさんと明るく歌い踊る(キリストらしき人まで出てくるよ)んですが…やっぱ私には悲しく映ったわ…。あ、それなりにハラハラする場面もあるし、映画としては面白かったです。
この子の七つのお祝いに(1982年 日本)
私のもう一つのトラウマ映画(笑。この作品を見たせいで、岸田今日子&岩下志麻=怖い人確定となったのである。
原作は第1回横溝正史ミステリ大賞を受賞した同名小説。過去を調べて真相に行きつくのがまさに横溝正史っぽいです(未読ですが)。
- 作者: 斎藤澪
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しょっぱなから怖いです(笑。古い木造アパートの一室で、真弓(岸田今日子)が娘の麻矢に言いきかせている。「お父さんは私たちを棄てた悪い人…大きくなったら仕返ししなさい」と何度も何度も教え込む。アルバムの親子三人の手形が鍵となります。
現在。とあるマンションで池畑良子という女性が殺される。 フリーライターの母田は政治家磯崎の秘書秦の妻であり、占い師の青蛾という謎の女性の正体を調べていて、良子から話を聞く約束をしていた矢先、彼女が殺されたのだ。警察で出会った後輩の須藤に母田は愚痴交じりに事件の話をしたいと言うと、須藤は「往来(ゆき)」という店を指定する。そこは一見陰気だが、魅惑的な女ゆき子(岩下志麻)が経営しており、須藤は彼女に参っている様子だった。良子から証拠の品として青蛾が捜し求めている男の手形(のコピー)をもらっていた母田。なにげなく話を聞いているゆき子が思いっきし、怪しい(笑)と誰もが思いますね。そうです、その後、持病で苦しむ母田を送る形でまんまと近づくゆき子。
一方、警察も良子を殺したのは女だというところまでは突き止めたが、そこで事件は暗礁に乗り上げていた。母田は犯人は青蛾に違いないと秦の過去から青蛾の正体を探るため、会津へ赴く。会津で色々調べて返ってきた母田の様子は変だった。発作の苦しみから目覚めると、部屋にはゆき子がいた。翌日、母田を訪ねた須藤は手首を切って自殺した母田の遺体を発見する。誰もが持病に苦しんでの自殺だと断定したが、須藤だけは、彼が調べていた資料から会津の記述が抜き取られているのに気づき、犯人に殺されたのだと確信する。一方、青蛾は夫から頼まれたホテル王の高橋信哉の手形を見て、あわててある家を訪ねる。出たのはゆき子だった。
そして母田と同じ足取りを辿り、須藤がいきついた事件の真相とは…犯人とは…
(以下ネタバレ)
続きを読むゴーストシップ(2002年 アメリカ)
私事はど~でもいいとは思いますが(笑、ちょうど1ヶ月ぶりの更新。そう、まともなホラー見ましたよ。でも前に見たんだよな~(笑。これより『ゴースト/血のシャワー(1979?)』が見たいんだよな~。
でも、お気に入りのオープニングにも載せてた人体大切断が見もの(一番?)の作品。
そう、まるで『アナと雪の女王』の開始30分で一番盛り上がった”Let it go”みたいに、この作品の肝はオープニングにあるんですわ。後は船で何があったか…の謎解きもありますがねぇ…謎なのかねぇ…(ネタバレに書きます)。
犠牲者の皆さんは座礁船などの引き上げで日銭を稼いでいるアークティック・ウォリアー号のクルーたち。飲み屋で稼いだお金山分けしてたら、怪しい男フェリマンが上空から見つけた大きな船の話を持ちかけてくる。以前、『ヴァイアラス』 でも書いたように海事法なるものがあって、中で財宝などが見つかった場合、見つけた者にその権利があるようなんです。フェリマンの話に魅かれて、船を捜しに海へ出たクルーたち。
で、暗闇の中に突然出現した巨大客船に驚く。特に驚いたのは船長のマーフィ。こりゃ、1962年突然消息を経ったイタリアの豪華客船アントニア・グラーザ号ではないか。船内を探索するクルーたち。その最中、紅一点のエップスはドレス姿の少女をみかける。大量の金塊を発見し、浮き足立つクルーたち。だが他のクルーも次々と船内で幽霊を見はじめ、さっさと金塊だけ持って出よ~ぜとウォリアー号のエンジンをかけたらば…大爆発。直前、エップスは「危ない、逃げて!」という少女の姿を目にしていた。
逃げる船を失ったクルーたち。こうなればグラーザ号の船底に開いた穴をふさぎ、潮の流れに乗って、近くの島へ船ごと動かすしかないと計画するが、一人、二人と船内の霊に導かれ命を落としていく…
(以下ネタバレっす)
続きを読む赤ずきん映画今昔
そんなジャンルありませんが、たまたま同じモチーフの映画を2本続けて見たので、ちょいと感想(たいしたことないですです)。まず昔の方…
狼の血族(1984年 イギリス)
って、これ、一番の見どころがジャケ写になっちゃってる(笑。要は赤頭巾と狼男が出会ったらどうなるのか?的話で、これもまだ女の子(女になってないってことね)の異性への羨望と相反する畏怖があらわれた夢のような物語が入れ子式に語られてくだけなんで…正直退屈でした(ニール・ジョーダンの作品じたいは好きなんですけど)。とにかく見どころはCGの無かった頃の特殊効果による狼男変身シーンのみ(人間の皮を脱ぎ捨てるような感じがいろんな意味でスゴイ)。時折、きれいな場面はあるんですけど、早送りしながら見ても大丈夫かも(オイ!)。
アンジェラ・カーターの作品が原案になってます(これも同じような内容なら倉橋由美子の『大人のための残酷童話』の方がオススメです)。
で、今のやつ…アイドル映画やん!
赤ずきん(2010年 アメリカ)
赤ずきん(ヴァレリー)を巡る幼なじみ(ピーター)と親にあてがわれた婚約者(ヘンリー)の三角関係が軸となり、村に出現する人狼は誰か?というミステリ要素も多少ありますが…少女マンガみたいですね、これも。 女の子も男の子もキレイで線が細い!
で、肝心の変身シーン…ありゃしない! せっかくCGでやれる時代になぜ?…と思ったら、「誰が狼男なのか?」が映画の肝のようで、それじゃ正体は写せないよね。とはいえ、判明した正体も「それで?」って感じだったので…。
ヴァレリーとピーターが美しいカップルなので、彼らに感情移入できれば楽しめるかもしれませぬ…
次はちゃんとしたホラー見ようと思います。